老い支度 (18)

大物
政治家ほど大変な職業はない。
一生懸命仕事をしても、よく言われることは少なく、
大方、批判中傷の嵐の中で生きることになる。
だからか、若い人で政治家を目指す人がめっきり減った。
しかし、政治家でなくとも、私のように小さな世界で生きていても
長く生きていれば、陰でいろいろな悪口を言われていることが耳に入る。
だから、政治家に限らず、人の言うことなど気にしたら楽しくは生きられない。
事務所のある上大岡のPマンションや長野のリゾートマンションでは
私の不動産屋的知識が少しでも役に立てばと喜んで役を引き受けている。
だから、「10年目の特別積立金50万円を払わなくて済んだのは高木さんのお陰だ」
などという噂が耳に入ると、「人様の役に立てた」と素直に嬉しく思う。
ところが、こんなに無償で頑張っても、僻みで悪口を言いふらす人もいる。
Pマンションの友人が、「高木は気取っているとYさんが悪口を言っている」
そして、「あのYさんだけには気をつけた方がいい」とそっと耳打ちをしてくれた。
車が趣味で、こんな田舎で、ベンツを数台乗り回しているから
「気取っている」、「ぶっている」などと言われても仕方がないが、
しかし、それと管理組合活動などの奉仕とは何の関係もないはずなのに・・・
こんなこともあるから、老後は大人しく目立たないように生きる方が無難だが、
逆に、ちょっと面白可笑しく自分の世界を作っていく今の生き方も捨てがたい。
そんな生き方を選ぶなら、絶対に他人様の言うことなど気にしてはいけない。
「見る人の 心ごころに 任せおき 高嶺に住める 秋の夜の月」だ。
他人の言うことにいちいち反応しては大物にはなれない。
老後に耳が遠くなるのは、神様の贈り物だ。
あれだけ漢字の読み違いを批判されても馬耳東風、
ニコニコと政務を続ける麻生総理はある意味では大物政治家だ。
一流大学を出るよりはあの心臓の方がずっと貴重だと思っている。
あのくらいでないと政治の世界では成功しないのだ、大した人だ。
般若心経に言う、「無眼耳鼻舌身意」
元総理の安部さんのように、世間の噂でノイローゼになるようでは小物だ。
神の摂理に合わせ眼や耳の感度を下げ、老後のストレスを減らそう。
楽しい老後を送るには、「無眼耳鼻舌身意」を目指さなくてはならない。

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