私の般若心経 10

是故空中無色無受 想行識
ぜこくうちゅうむしきむじゅそうぎょうしき

「この故に、空の中には、色もなく、受想行識がない」とは、
「五蘊皆空」や「色即是空 空即是色受想行識亦復如是」
で説いた話にまた念を押しているようだ。

実体がない「空」という世界には
物質的現象もなく、受ける感覚もなく、
想う心もなく、行う意思もなく、よって結果としての知識もない。

だいたい、お経の文言を本当に理解するには
かなりの実体験や神秘体験が必要だという人が多い。
だから、普通は若い人には縁がない代物なのだろう。
この私ですら、どこまで分かってこの文を書いているのか、
本当は怪しいものなのだ。

30歳から50歳までの20年間、
ひどい花粉症で苦労したのが、50過ぎにピタット治った。
「そんな馬鹿な」とよく言われたりもした。
食生活の改善の結果だとか、整水器を使い始めたからだとか
いろいろと自慢したのだが・・・・

(ひのき花粉の激しい飛散期間は2週間だから許せる)

ところが、この4月に入った途端に
「ひのき花粉症」になってしまった。
夜寝て体が温まると急に痰がからんで、咳が出始める。
一晩中出るので睡眠不足になり、昼間はぼーっとしている。
それでなくても高齢者的認知症なのに!

3種類の薬でなんとか生きているが、本当に辛い。
世間では「すぎ花粉症」が終わったと喜んでいるのに。
そこで、何とか幸せになろうと、お経関連の本を読み返してみた。
そうしたら、答えが見つかった。

「薬の飲みすぎは体に悪くはないか?」なんて考えないで、
思う存分薬を飲んで、「桜でも見て来い」と書いてあった。
それが「空」の世界の生き方だと。

もともとなかった体だから、薬の飲みすぎなんて気にするなって。
それにもう十分生きた年齢なのだし。
先の先の物質的現象(=色)ばかり心配するのはよくないらしい。

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