ロボット税

老い支度や老いの過ごし方は本当に十人十色だ。
斑尾に集まる人たちと夜の食事をしながら団欒する。
当然、みんな考え方が違って実に面白い。

ただ、こんなときに一番困るのは
「自分の生き方が正しい」と言い張る人たちだ。
だいたい生き方に正しい、正しくないなんてない筈だ。
なのに、他人の考え方を受け入れられない人がいるから
その場の空気が変になり、場がしらけ、気まずい思いをする。

冬の斑尾はスキーのメッカだから
「スキーは老後の最高の楽しみだ」ということに何の異論もない。
でも、だからスキーをしないで冬景色を見にくる人を
「そんなら家に居た方がましだ」なんていうのは可笑しい。

ともかく、日本人ほど他人様の生き方に口を出す人種は少ない。
かなり多くの欧米系外国人の友人がいるが、日本人とは全くは違う。
何故日本人はこれほどまでに干渉癖を持っているのか。

恐らく単一民族時代が長く、多様性に慣れていないからだろう。
「年金で遊びまくるのは頑張ってきた自分へのご褒美」だなんて
どこかで聞いてきたようなことを言うが、それで大いに結構である。
もちろん私の生き方、生きがいとは全く異なるものだが・・・
でも、私はそんな彼の生き方を素晴らしいと心から思っている。

ただ、私が心配しているのは、次の世代の人たちは
もうそんな彼のような恵まれた老後は迎えられない、
だから、老後の支度をきちんとしておけよということ。

70の彼らが手にしている年金額はそう何時までも続かない。
今の30代が退職後に受給できる年金なんて今の半分くらいだろう。
本当に大変な時代がくるから気合を入れて老いの支度をして欲しいのだ。

いいか、悪いかでなく、時代は否応なく変わって行く。
年金制度を支える若い層が減り、お年寄りが増える。
何をしようが、どちらの人たちも生活は苦しくなる。

でも、一つだけ妙案はある。
ロボット税の創設だ。
ロボット一体を人間一人と考えて、
ロボットが生産した額に応じて給与を出す。
その中から、維持費を除き、90%を税として徴収する。
ロボットは自由に増やせるから、これで究極のパラダイスが出現する。

この案ってどこかおかしいですか?
「えっ、角栄の考えた車の重量税のようにロボット税をとればいいだけ?」
なるほどね、もちろんそれでいいんですよ。

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