相続

相続税が発生するほどまとまった財産を残す人は対象人口の5%で、
そこに入ったら先ずは目出度しだ。
具体的には、基礎控除が「5千万+子供1人1千万」だから
大雑把には資産8千万前後が5%グループに入るためのハードルになる。
ところが、この目出度い大型相続が不幸の原因になることも多い。
一番多い原因が、生前相続に対する無知。
そして「この無知を利用しているのが〜信託銀行だ」と
怒りまくって私にレクチャーをする友人がいた。
一般的な死亡時の相続は「暦年課税制度」といい、
これに対し、生前相続を正式には「相続時精算課税制度」という。
この生前相続は景気浮揚対策の一環として産声を上げた。
65歳上の親が子の住宅取得のために一人2500万円を贈与しても、
「贈与税は払わんでもいいよ」といって、子供に家を建てさせる。
こうして建築工事を増やし、経済を活性化しようという官僚のアイデアだ。
勿論、生前相続した分は死亡時の暦年課税には算入する。
まるまる子供が大儲けなんて美味しい話ではない。
この罠にはまって惨めな老後を送っているご老人は実に多い。
その理由が分からない人はもう少し「人間」について勉強したらいい。
そもそも信託銀行とは何なのか。
信託銀行は遺言信託業務をはじめとする相続関連業務を行う。
遺産の分配、遺言の作成など信託銀行法における遺言信託業務、
またそれに伴う遺産整理業務の取扱いなどを請け負う銀行だ。
ここまで書くと資産家のお年寄りには大変便利な銀行に思えるが、
子のいる親がそんな銀行に相続関連業務をこっそり委託すると、
予想外の困ったことが発生することもあるのだ。
なぜなら、子供と信託銀行の間で、相続に関する大戦争が起こるからだ。
がかってに信託銀行と相続業務委託契約を結んでしまうと、
現実の相続が信託銀行の利益誘導に偏った内容になり、
その子供の希望とはかなり違ったものになりがちなのだ。
更に、莫大な業務委託料までも取られてしまう。
また、相続税対策と称して行われるアパート建築等にまつわる貸付け。
これにも信託銀行とアパートメーカーの罠が仕掛けられていることが多い。
多くの説明会に行っては、彼らに「嘘だろう」と反論すると、
「申し訳ありません」と言って、深々と頭を下げる。
例えば、アパート新築説明会で、彼らはこのお客は無知だと思えば、
一番肝心な入居率を無視し、「満室経営」で利回りを計算したりする。
無知な客は、「こんなに儲かるんですか」と乗せられる。
生前相続にしても、相続業務依頼にしても、資産活用にしても、
一生に一度しかないものだから、早くからこれらの研究をして、
最善の形で、親も子もハッピーな形にすることが望ましい。
無知な顧客を利用するのは彼らだけでなく、社会保険庁みたいに、
国も詐欺まがいなことをやっているのだからたまったものではない。
だから、金持ちだけでなく相続問題の起こらないほとんどの国民も、
「老い支度の勉強」をきちんとやっておいた方がいいのだ。

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