契約当日

契約書を契約当日に初めて見せて、
そこで契約書に判を押させるなんて
私に言わせたらとんでもないことだ。
でも、こんなことが結構普通に行われ、
不動産売買経験の少ない人が大きな損を蒙ったり
不利な立場に立たされたりすることが結構ある。

契約日には契約のほかにも沢山の書類作成が、
流れ作業のように行われ、
「こことここに判を押してください」と
買主を軽視した無責任な声が飛んでくる。
契約書の読み合わせだけで、
契約の内容を十分に把握することは
慣れた人にだって無理だというのに・・・

おっちょこちょいを自認している私は、
ミスをしないように、契約書と重要事項説明書を
遅くとも3日から5日前に持ってきてもらう。
※多くの場合、契約書は自分で作るようにしている。
 これは私に不動産事業を教えた大先輩の遺訓である。

それを友人の司法書士や弁護士に確認してもらうのだ。
駐車場をやるつもりの土地なら、
重要事項の書類を駐車場仲間に確認してもらう。
たかが駐車場でも、簡単に開設できない土地もある。
買ってから「えー、駐車場ができないの」では遅すぎるから。

おまけに、契約当日に訳の分からないことを言い出す相手もいる。
登記簿謄本の売主が契約前日まで話し合いをしていた人とは違う
今まで会ったこともない人になっていたなんて事もある。
後で分かったことだが、この土地には瑕疵があり、
その責任逃れのための方策だったのだ。
※この会社が先日倒産した。さもありなん。

こんな馬鹿げたことを受け入れる仲介業者も許せないが、
彼らには「仲介料さえ貰えれば」という下心もあるのだろう。
やはり、最後には買主が損のないように頑張るしかない。

関連豆知識:契約時のポイント
① 瑕疵担保責任 
物件のキズや欠陥が後から見つかった場合の
売主の責任。投資用物件の瑕疵担保責任は
平均的に3ヶ月くらいで消えるが、
出来るだけ長くしてもらう方が安全。
また、売主が不動産業者の場合は
責任期間が2年と定められている。
② 不動産の最終確認
最新の登記簿謄本で所有者の確認をする。
公図で、位置確認もする。銀行融資を
受けている場合は司法書士がついているので安心だが、
無借金の場合でも司法書士に立ち会ってもらう方がいい。
司法書士を誰にするかは買主に決める権利があるので
必ず事前に信頼できる司法書士を決めておくことだ。
③ 法規制の確認
 例えば、家を建てる予定があるのなら
市街化調整区域でないことを確認しなければならないし
高層ビルを建てるつもりなら容積率を確認するなど・・・
自分でも念入りにチェックしなければいけないが、
知り合いの司法書士がついていれば更に安心だ。
④ 手付金の確認
手付金は売買代金の5%から10%が通例だが
いつ何が起こるか分からないので
払う条件はできるだけ自分の有利にした方がいい。
私は7千万円の契約でも100万円くらいの手付けにする。
⑤ 特約条項のチェック
解除条件としてローン特約条項を入れたり
その期限を綿密に計算しておくことだ。
解除の時期は出来るだけ先延ばした方が
一般的には買主に有利である。

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