その日

友人と「正月休みには温暖な千葉でゴルフ
をしよう」と語り合ったのは昼頃であった。
その友人のお子さんから電話が入ったのは
夕方5時、
「父が亡くなったんです」

死因は心筋梗塞だという。
余りのあっけなさに呆然として、
お悔やみの言葉も出ない。

古希になったばかりの突然の他界。
子供が帰省していたから孤独死は免れた。
でも、私だけは知っていた。
彼の心は孤独死だったことを。

彼は子の幸せだけのために生きていたが、
死ぬ直前の親子関係は良くなかったらしい。
彼の本当の心を私だけは聞いていた。

彼は多角的な事業に成功し、
20億以上の相続資産を作っていたが・・・
ただ、多くの資産家がそうであるように、
彼もまた、お金には厳しかった。

彼は400 平方メートルはある
大邸宅の別荘を持っていた。
その別荘は主に子の家族が使っていたが、
毎年莫大な維持費がかかるので、
その費用捻出で半分を外人に貸したい
と思っていた。丸々使いたい子と
半分は貸したい親との間で、
意見の相違が生じていたのだ。

資産があっても、否、資産があるから
親子の関係が上手くいかない例は多い。
彼の場合がその典型だったのだろう。

仲良く色々と話そうと思っていても、
いざ面と向かうと反発し合う親子って
悲しいことだが実に多いらしい。
その結果、親の心が離れていくことを
若い子たちは予想すら出来ない。
だから、資産家の家に悲劇が起こる。

人間誰だって、古希を過ぎれば、
いつ倒れてもおかしくない。
それを子が心に留めておかないと
とんでもない大損をすることになる。
相続資産がゼロなんてことに・・・・・
だから、子は年老いた親に優しくし、
労をねぎらわなければいけないのだ。

死んでしまえば、
「後は野となれ、山となれ」と
突然死していく親のなんと多いことか。
彼の子も似た経験を積んでいた筈だが・・・
これからパンドラの箱が開こうとしている。

人生、その日は突然やってくる。
何の前触れもなく。

One point lesson for myself

Would you like some company ?
一緒に行こうか(付き合いましょうか)

I enjoyed your company.
ご一緒できて楽しかったです。

Sorry, I didn’t realize you had company.
御免、連れがいたことに気づかなかった。

I’ve been running a company for ten years.
10年間会社をずっと経営しています。

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