横須賀市への定住を促進するための
「都市イメージ創造発信プラン」なる資料が
机の上にある。5年前の事業と書いてある。
横須賀市の魅力についてのアンケートを
いろいろな角度から分析している資料だ。
市の魅力の1位は、自然環境だという。
同感である。歴史だなんていう人は
ほとんどいない。ただ、そのアンケート
結果をどのように生かすかについての
アクションプランは見つからない。
例えば、私の家の近くに自然に恵まれた
公園がある。年に2回手が入れられて、その
都度約一か月間はまあまあの公園に見える。
しかし、一年12か月のうち、10か月は
草ぼうぼうで虫や蚊の天下となる。
子供たちを連れて行こうなんて気も起きない。
とても、魅力ある自然環境なんて呼べるもの
ではない。
勿論、予算の関係でそうなることは分かる。
ならば、市民の力を借りればいいと思う。
調べてみると、近隣の有志がセンターゾーンに
ボランティアで水仙を植えているという。
そこで、我々も協力しようと申し出ると、
「もう、その会がやっているので・・・」
といって、拉致があかない。
つまり、結果は1年のほとんどが自然豊か
な蚊と虫の出る雑草公園なのである。
我々は、心の美しい仲間であって、
耕運機も草刈り機も買える企業である。
花だって寄付しようというプロ集団なのだ。
見違えるような公園にしてみせる自信はある。
なのに、市は動かない。
俗にいう「既得権優先政策」なのだ。
更に、「通勤・通学の利便性」とか
「子育て支援の充実」が魅力度ランキング
の上位に並んでいる。歴史はどこにもない。
我々も、子育て支援のために駅前に
子育て支援センターを作る計画を市に
持ち込んだ。これも「既得権優先政策」に
沿って壁にぶち当たる。
こうして、やる気のある人たちが
やる気を失い、グリーンハイツはいつか
廃墟になっていく。市はそれを、無策の
せいではなく、人口減少のせいにする。
娘たちも、そんな私の空しい毎日を見て、
「高輪に住むわ」と転居してしまった。
活気がない街に住みたくないのは誰も
同じだ。こうして、また若者が
横須賀を去っていった。
市民の横須賀離れは遊びの足らない人たちが
仕切っていることと夢を実現したことなない
人たちがリーダーだからなのだ。
夢のある街づくりは、夢のある街を知り
尽くしている人に相談しなければならない。
ジョホールバルにも行ったことがなく、
イスカンダル計画も知らないとか・・・
マイアミに住んだこともなく、
計画都市のあり様も知らないとか・・・
そんな人たちが旗を振っている都市計画では、
横須賀離れはどんどん加速していくでしょう。