地方創生or痴呆創生

58年前、母に尋ねた。
「何のために生きているのか」
母は答えた、
「子孫を残し、その繁栄を願うこと」
それ以上でも、それ以下でもないと。

何のために勉強するのかも含め、
生きる気力が湧かない高校生だった。
家出もしたし、学校にも行かなかった。

死にたいときは浜辺に行った。
三つ磯を眺め、砂をすくった。
そして、死ぬことなく家に帰った。

この私を育ててくれた長沢の
白砂青松は、今はもうない。
あの美しい故郷を取り戻したい。
活気ある街を子孫に残したい。
若者が健やかに育つ街を創生したい。
この想いは、年々と強くなっていく。

育ててくれた長沢に恩返しをしたい。
あの頃覚えた横須賀市の人口は
42万を超えていたのに、
今では、40万を切ってしまった。

日本中に溢れる地方創生の現状は
絵に描いた思い込みだけの願望で、
地方創生崩れの痴呆創生がほとんどだ。
なぜそうなってしまうのだろうか。
先日書いた「SMART」で分析してみた。

S:具体性が希薄
M:数値化が希薄
A:達成点が希薄
R:結果見通しが希薄
T:期限設定が希薄

Specificについて
観光客をどう増やすのか
人口をどう増やすのか
自然とどう共生するのか
Webサイト活動だけでいいのか

駅前の活気をどう取り戻すのか
※医療ビル、介護センター、健康ハウス
※スーパーの改善、駅前広場の改善
※スシロー誘致、ダイソー誘致、
※駐車場整備、道路整備
本当にこれで活性化するのか。

誰が何をするのか
既に5億出した私は・・・
町内会は・・・
観光協会は・・・
京急は・・・
市は、県は、国は、

Measurableについて
長沢駅の乗降客数を何人増やすのか
現在の7千人から1万人に増やせるのか。
人口を何人増やすのか
商店街の売上げをいくら増やすのか
自然公園はいくらでできるのか
そもそも誰がいくら出せるのか

Achievableについて
一人ハイキングをふやせるのか
団体ハイキングをふやせるのか
インバウンドを増やせるのか
リピーターを増やせるのか
人口を増やせるのか

Result-orientedについて
その結果、商店主はどうなるか
その結果、子供たちはどう喜ぶのか
その結果、自然は災害対策にもなるか
その結果、街の景色はどうなるのか

Time-boundについて
何時までに何をやるのか。

昨日も、孫と浜辺で遊んだ。
孫もこの浜辺が好きだと言う。
母の言葉を思い出しながら、
砂でお城を作る孫を見守る・・・

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