優雅な社長を目指す

子供の頃から、「社長」を夢見ていた。
その頃頭に描いていた社長のイメージは、
社員の先頭に立ってよく働く、
社員思いの人望のある社長さんだった。

だから、独立して10年間は誰よりも働いた。
結果、毎日死にたいと思う日々がやってきた。
社員の不満を耳にし、資金繰りに悩み、
それに報われるほどの資産は出来なかった。

10年やって、やっと気が付いた。
社員を使わない「一人社長」の方がいいのだと。
だから、42歳で社員数三桁の会社を売った。
ここまでの歴史を知る熱い教え子たちは、
その影響を受けて、多くが一人社長を目指した。

もし私が20代のときに、
私のように本音を語る経営の師匠がいたら、
あんな辛い10年を過ごさなかっただろう。

パソコンとアウトソーシングとロボットで、
これからは多くの仕事が一人社長でやっていける。
だから、大切な教え子のために
一人社長の長所を、10項目に整理してみた。

① 余計な法律を覚える必要がない。
※労働基準法、消防法、社会保険などの複雑な
仕組みを勉強する必要がないのが楽。

② 横領、謀反に遭遇することがない
※生徒数をごまかして授業料を掠め取られたことがある。
その対策のためのソフトを考え出すのに
莫大な時間と金を使った。

③ 人物査定をする必要がない。
※自分がどんな人間かも分からないのに、
社員を査定するなんて、とてつもなく難しい作業だった。
挙句の果てに、低く評価した社員からの裏切りに遭う。

④ 気を遣う忘年会や暑気払いをしなくていい。
※飲めない酒の場を設けるのが苦痛だった。

⑤ 遊ぶのに社員に気遣いする必要がない。
※自分の金で遊ぶのに、目立たないようにいちいち
気を遣って遊んでいたので疲れた。
「妬み」への配慮で疲れたということだ。

⑥ 朝の会議がないので夜中まで仕事が出来る。
※24時間、閃きとのりで仕事をしていたので、
定例会議は好きではなかった。

⑦ 失敗の責任が自分なのでストレスがない。
※三桁の社員の失敗処理に心底嫌気がさしていた。
人生、自分の頭の上のハエを追うのだけでも大変なのに・・・

⑧ 社員に辞められる苦痛がない。
※重要ポストの社員が辞める度に胃潰瘍になった。
病気知らずの今が嘘のようだ。

⑨ スケジュールが自由なので人生が楽しい。
※多数の社員を抱える会社経営をすると
自由がかなり制限される。それが嫌だった。

⑩ 収入が倍増するので優雅な人生が手に入る
※社長にはそれなりの責任があるので
その分給与は高くてもいい筈だが、それを分かる部下はいない。
だから、自分だけ飛びぬけて高い給与は取れない。
反して、一人社長は儲けが全て自分のもの。
仲間の一人社長たちは、総理や都知事の何倍もの給与を取っている。
だから、安月給の総理や都知事が可哀想だと話し合っている。

In my school days I dreamed of becoming a company president.

What comes to your mind when you hear “a company president ”?
We are apt to have a false image of a company president.

For example, most people think
that a company president can live a luxurious and elegant life.
That’s altogether wrong.

Most company presidents live an unhappy life.
I felt a strong impulse to commit suicide
when I used to be the company president that had many employees.

カテゴリー: 不動産・ビジネス パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です