プラス言葉

能見台の駅から2分、めちゃくちゃ旨いラーメンがある。
開店して15年、「能見台・ちりめん亭」の新商品だ。
その名を「ねぎ塩ラーメン」といい、たったの680円。
ねぎの旬は冬、その美味しいねぎを70gも使った逸品。
250円の野菜餃子と一緒に食べるのが健康おたくの私流。


このちりめん亭のマスターは「ビジネス談義」が大好き。
その話には脱サラ前に勤めていたダイエーの上司のことがよく出てくる。
余ほど崇拝していたのか、目を輝かせて上司から言われたことを話す。

「心に浮かぶ内容はコントロール出来ないが、使う言葉は意のままになる、
だから嘘でもいいから、口からはプラス言葉しか発するな!」
ダイエーを辞めてからも、ずっとこの上司の教えを守っているという。

15年間、月の休みは2日だけ、一日の労働時間は16時間。
心に去来する想いはかなり重いらしいが、口から出る言葉は軽い。
「楽しいから病気一つしない、年一度の女房との旅行さえ出来れば」
本当のおしどり夫婦で、二人の顔を見れば、あながち嘘ではなさそう。

1年前、アドレナリンのことを書いた。
「成功したければはやる気脳内物質のドーパミンを増やそう」
こんなことを書いて、雨の日の話として、
「嫌な雨ですね」でなく「いいお湿りですね」と言うようにしていると。

40年前に他界した母もダイエーの彼の上司と同じことを言っていた。
更に、「言えば、言えば、いい当たる」というのが口癖だった。
だから、私もプラス言葉を使うのが習慣になってしまった。
「お陰さまで、とても幸せな毎日で、仕事も至極順調です」

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