修繕積立金

鋼板にアルミと亜鉛でメッキしたのが
ガリバリウム鋼板で、芯はもちろん鉄である。
この金属系サイディングの欠点は
いとも簡単に傷がつくこと。
工事中に職人さんが傷つけることも度々。
だから3月末の完了検査でも気が抜けない。

ただの鋼板は傷がつけば酸化しすぐ腐食する。
これがガリバリウム鋼板だと、
傷ついたところにメッキした亜鉛が溶け出し、
傷を塞いでしまうので、腐食はしにくい。

「しにくい」と言うのは「しない」ではない。
だから、ガリバリウムは嫌だという人も多い。
見た目から、昔のトタン板を連想する人もいる。

米国ではガリバリウムのサイディングより
アルミのサイディングの方が普及している。
でも、日本では建築基準法の耐火基準の関係で、
圧倒的にガリバリウム鋼板のシェアが高い。

いずれにしても、金属系のサイディングは
絶対に1階部分には使ってはいけない。
手が届いて、人為的に深い傷をつけられたら、
あっという間に傷だらけ、錆だらけになるから。
周囲の状況次第では「貰い錆」の問題もある。

それは別として、手の届かない2階以上なら
金のかかるシーリングの心配がない分、
メンテナンスの煩わしさからは解放される。

錆のでないアルミのサイディングでも
誰もが目にするアルミ特有の腐食がある。
この世の中、全てに満点という建材はない。

その意味で、修繕積立金が重要になってくる。
マンションだけでなく、建物全てに。
積立の目安は、毎月坪5百円。
だから、30坪の一般住宅でも、
月に1万5千円は修繕用に積立てておくべき。

そうすれば、私の所有する建物のように
40年経っても新築同様で、気持ちよく住めるし、
貸家だったら綺麗というだけで賃貸価格は下らない。
これこそが修繕積立金が持つ意義で、
元は十分にとれてしまう。

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今流行のホテル風景だ。

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