孤独力

多くの若者がビジネス成功の鍵を探している。
そしてそのテーマを扱った本が次々と出版され、且つよく売れている。
最近、そんな本があまり取り上げていない重要な鍵に気付いた。

一人の時間に耐え且つ前向きに生きる力、名付けて「孤独力」だ。
特に成功の階段を数段上り始めると、
その段数に比例して孤独感が増していく。

私の30代、塾発展の時代もその孤独感に寝れない日が多かった。
私も含め、弱い男たちは、その孤独を紛らわすために夜の街をふらつく。

こんな孤独に勝てない男たちのなんと多いことか。
勇敢に独立した男たちの多くが確たる成功も掴まないうちに
登りかけた階段からころげ落ちていく。

お世話になっているK亭でもズバリの風景を見てきた。
3年前、ラーメン屋で当てた兄ちゃんもその一人。
30歳で独立し、たまたま大当たりしたのはいいが、
独身だから休業日の寂しさは一入、日が暮れれば必ず夜の街へ。

そして、出陣前の腹ごしらえに寄るのがK亭。
マスターとキャバクラの姉ちゃんの話で盛り上がる。
キャバクラに行けば必ず4〜5万は使うと豪語。

ところが、大切な本業の方の味が飽きられたのか、
3年経った今はもうそのラーメン店はない。
彼に男性ホルモンを抑える孤独力があって、
次々と新しい商品を考えれば、店を潰すこともなかったろうに。

斯くいう老人になった私も、孤独と戦っている。
夜になると、何かと理由をつけては外に出る。
歳だからキャバクラには行かないが、どこかに行く。

行けば、それなりにお世辞を言われ、持ち上げてくれる。
そんなお世辞で十分に心地よく、酒なしでも酔える。
そうして、時間を見れば11時を回っている。

だから、今日やるべき仕事は当然明日に回される。
これが、私が停滞している大きな原因の一つになのだ。
更に、友が訪ねてくれば、K鮨など馴染みの店に繰り出す。
人が来ればそれなりに嬉しいし、孤独感も癒される。
でも、あっという間に時間とお金が消えていく。

特に人生の最終コーナーに、孤独力ほど重要なものはないのでは・・・
孤独に耐え、時間を有効に使って、もう少し成功の階段を上りたい。
ただ楽しく過ごすだけでなく、それなりに社会貢献もしながら・・・


県立美術館・葉山館の「オランジュ・ブルー」:海が見えるレストランのランキングで一位になったレストラン。料理は可もなく不可もなしだが、景色と食後の散策は最高で、これほど素晴らしい店は外に知らない。2時頃までは待たされることが多いので、余裕のないときには避けた方がいい。

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