オーナーチェンジ

知人が商売を畳んでその土地に米軍用アパートを建てた。
本来なら、「いい選択だったね」と喜ぶのだが、彼の場合は違っていた。
彼の悪い取り巻きがこの企画に群がり、甘い蜜を吸い尽くした。
以前から、悪が彼の周りに集まっているのが気にはなっていたが・・・
女好きなだけでなく、見栄っ張りなところが心配の種だった。
加えて、彼は悪を引き寄せる不思議なフェロモンを発していた。
最初はいい相談相手がついていたのに、土壇場で彼を切ってしまった。
更に、建築の段階では、行きつけのバーの女が建設業者を紹介した。
その女の客で、建設業の男(パトロン)がこの工事を請け負うことに。
難癖をつけられて、請負金額は決まっていた額より3割も高くなった。
次に入居者を紹介する賃貸斡旋業者が別の不動産屋に変更になった。
彼の女の友達とかいう知り合いの不動産屋が強引に入り込んだ。
媒介は専任だし、入居後の毎月の管理費も取れる甘い立場だったから。
無駄に無駄を重ねた結果、収入からY信金融資の返済と経費を引くと、
彼が手にするキャッシュフローは月たったの15万円にまで縮んだ。
最初の企画段階のキャッシュフローは、月60万円もあったのに・・・
これでは、ほかに収入のない彼が家族4人を養える訳がなく、
昔は美人で有名だった奥さんが働きに出なければならなくなった。
彼が親から受け継いだ数億の資産はどこへ雲散霧消してしまったのか。
取り巻きが悪いお坊ちゃんとその家族の老後は本当に悲惨だ。
近いうちにこの物件が任意売却物件として私にも話がくるだろう。
当然だが、キャッシュフローが月50万くらいの物件として・・・
こうして、オーナーチェンジの裏にはその数だけ辛い話がある。

鎌倉は炉辺焼きの「でんがく」:魚や野菜や豆腐を串に刺し、味噌などをぬって焼くのが「田楽焼き」だということは知っていたが、鎌倉でこの言葉を聞くと、田楽踊りに夢中になって鎌倉幕府を潰した14代執権北条高時を思い出してしまう。この店に最初に訪れたのは40年前。今は先代以上に美しい二代目のおかみさんが焼いている。炉辺の周りに10人も座れば満席になってしまう店なので、目指して行っても入れないことが多い人気店。

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