オーバーメンテナンス

マンションの管理組合運営ほど難しいものも少なくない。
その最大の原因は、住民に「被害者意識」がないこと。
つまり、「何かおかしい」という意識がないから困るのだ。
それは愛するPマンションでも同じこと。
何とか努力して、10年目の大規模修繕特別徴収は回避した。
平均40万円の支払いが免除された住民の喜びが目に浮かぶ。
しかし、今でも思っている、
「平均1万4千円の修繕積立金込みの管理費は高すぎる」と。
私が30年間管理組合理事長をしているマンションではその7割だ。
それでもマンションを花で一杯にするための温室まである。
最大の原因は住民の勉強不足によるオーバーメンテナンス。
Pマンションでは年に一回排水管の清掃が行われている。
縦管清掃なんぞ3年に一回でも十分なのに。
数年前、理事会でこのことを発言した。
しかし、勉強不足な住民相手では「糠に釘」
「やらないよりはやった方がいい」と脚下される。
バカらしくて開いた口が塞がらなかった。
こんな人間が勤める会社はさぞかし赤字だろうと顔を見回した。
それでいて勉強会には顔を出さない。
面白いのは、これが日本の縮図だということ。
官僚から言わせれば、
「こんな国民を騙すのはちょろいもんだ」ということ。
しかし、それでも今週もメンテナンスの勉強会を開催して
「住民意識の向上」を目指して頑張っている。
放棄してしまったら今までの努力が水の泡だから。

手すりはまめに塗装する、メンテ回数の仕分けが命だ。

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