楽に生きる

小事、大事
社会貢献としてPマンション管理組合活動に10年も携わっている。
しかし、社会貢献だから損することばかりだと思ったら大間違い。
そこでは、不動産賃貸業者として必要な知識を沢山学んでいるし、
人間観察を通して人の生き方を知ることも多い。
Pマンションの南側には大地主の屋敷があり、その庭はまるで森のよう。
夏には、フィトンチッドが一杯の涼しい風が吹き抜けてくる。
この大地主様のお陰で、上大岡の街中とは思えない夢ような生活がある。
この地主様は週に一度くらい、落ち葉を集めて焚き火をする。
先日の理事会で、その焚き火に文句をつけた人がいた。
「理事が行って、焚き火を止めさせろ」と。
私は即座に言った、
「そんなことをしたら南側にマンションを建てられますよ」と。
自分たちが受けている森の恩恵に気付かないで、文句を並び立てるとは実に浅はか。
こちらのマンションが建って、嫌な思いをさせていることにも思いが巡らない。
自分のことばかりを考えていると、最後には一番大事な宝を失うことにも気付かない。
114所帯のPマンションの維持の為には別の色々な問題も生じている。
先日は、給水管延命工事で関連業者5社に来てもらい、説明会を開いた。
114名の組合員の中には、同業者もいて厳しい質問をする。
当然、ビル所有者の私にも役に立つことも多かった。
しかし、そんな説明会でも、延命問題にあまり関係のない
錆の化学的な説明を求めたりして本筋を外す人がいる。
要するに管が工事後に本当にきれいになるかが大事なのに、
そのことを聞く時間がなくなるほどしつこく説明を求めたりする。
質問している本人が大真面目なのが余計に涙を誘う。
こんな人の長時間に及ぶ質問で本筋を話し合う時間が消える。
「こんな人間にならないように気をつけよう」とわが身の反面教師とする。
しかし、その結果、会議そのものも小事に時間をかけ大事を見失っていく。
それは短い人生で、小事にこだわり大事に関わる時間を失うのと似ている。
持ち時間一定の人生を楽しく生き、尚且つ勝利するには
小さなこと、的外れなことにばかりにこだわっていてはダメなのだ。
10年に及ぶPマンションでの奉仕では多くのことを学んでいるが
最近、こんな出来事を通して、少し夢中でやるのがバカらしくなってきた。
こんなこともあろうかと、常に自由な立場に自分を置いている。
より多く大事に関わるためにも、マンションでの奉仕はお仕舞にしよう。

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