バランス

仰向けに寝て、膝を立て、右足を立てた左足に乗せて
右肩が床から離れないようにして組んだ両足を左に倒し、腰をねじる。
次に反対の動作で両足を右に倒し、腰をねじる。

この時、左右の腿の辺りの感じが違っている人が多い。
右に倒して右の腿の方が痛いとする。
つまり左に倒す方が楽なときには、その楽な方に3分倒し続けると
右に倒したときのあの痛みが嘘のように消える。

これって始めは凄く不思議な気がした。
痛いほうに倒して、「どうだ」と力を入れたくなるのが普通だ。
ところが人間の体にはバランスを取るという自然治癒力が備わっている。
これを利用するのがヨガの技法なのだ。

「ビリーの何とか」が流行ったことがあった。
これ、ヨガ的には最悪のエクササイズらしい。
何が悪いって、特に上半身のエクササイズが多すぎて
体のバランスを崩してしまう運動が多すぎるらしい。

年をとるということは「体が衰える」ということ。
そこで、運動したり、サプリを摂って抵抗するのがアンチエイジング
私も毎日たくさんサプリをお口に放り込んでいる。

だけど、何をやっても衰えるものは衰える。
そこで大切なのが、バランスよく衰えること。
ヨガは長い歴史の中でそのことを十分に分かっている。

ヨガ的には上半身よりも下半身のエクササイズを重要視している。
確かに見た目では筋肉隆々の上半身は魅力的だ。
しかし、長く健康で生きていきたいなら
下半身を鍛えるヨガの方がずっと体にいい。
人間の体は下を鍛えるとそれに見合った上半身が
バランスよく、自然に育つというのだ。

頭痛、肩こり、目の疲れで先生に診てもらうと
「これは腰が原因だから」と腰ばかり治療したりする。
反対に、腰痛がひどいときには
「これは首の7番の骨が原因だ」と首ばかり揉む。
腰痛で、お腹ばかり揉むときもある。

だから、上半身を育てたいときは下半身を。
上の頭痛は下の腰から治す。
下の腰痛は上の首から攻める。
背中の痛みは前のお腹からいたわる。

人の体って、バランスで健康を保っている。

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