「250人もいたのに何で?」
N地区のあの個人塾がつぶれた訳を
こんな形で訊かれたことが何度もあった。
1988年、今から20年前、
N学区の小学4年から中学3年までの
総生徒数は800人だった。
その内K塾生が250人、その個人塾生が250人。
残りは遠くの塾へ行ったか塾に行かない生徒だった。
それから17年後、2005年には
この地区の総生徒数が500人に減り、
その間に、駅前に大手塾が2校進出してきた。
この大手塾はその知名度でそれぞれ125人の生徒を集めた。
とばっちりで、K塾生とその個人塾生数はそれぞれ50人に。
結果、この二つの塾は姿を消したという訳だ。
市場が縮小し、更に大手が過当競争をすると
どんな業種ででも同じようなことが起こる。
だから、中小企業の経営者は
自分がモンスターになる道を選ばないのなら
いつかモンスターに消されてしまう前に、
自分から消える準備を周到にしておかなければいけない。
どんなに儲かる業種でも
桁違いに儲かるのは7年くらいだということを
肝に銘じて商売をしなければならない。